2021.06.04インフルエンザウイルス2種、絶滅した可能性

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新型コロナウイルス感染症への対策が徹底されたおかげか、インフルエンザの症例が激減していることが報告されています。研究者によると、中でも2種類のインフルエンザウイルスについては1年にわたって報告がなく、絶滅した可能性があるとのことです。

「インフルエンザウイルス」は「A型」「B型」「C型」に分けられ、このうち重い症状の季節性インフルエンザは「A型」「B型」によってもたらされます。

「A型インフルエンザウイルス」はさらに、タンパク質「ヘマグルチニン(HA)」と「ノイラミニダーゼ(NA)」の組み合わせで亜型(subtype)に分類されます。近年よく流行しているのは「H1N1」と「H3N2」で、これらはさらに細かく分岐群(clade)に分類されます。

一方、「B型インフルエンザウイルス」は、「B/Victoria(ビクトリア系統)」と「B/Yamagata(山形系統)」の2つに分けられます。

科学系ニュースサイトのSTATによると、「H3N2」の分岐群の1つ「3c3.A」と「B/Yamagata」が、2020年3月以降検出されていないとのこと。このことについて専門家は、「検出されていない」「症例報告がない」からといって絶滅したとは言い切れないものの、絶滅の可能性はあるとコメントしています。

もし絶滅してインフルエンザウイルスの多様性が失われているのであれば、インフルエンザワクチンの製造がちょっとだけ楽になります。ワクチンは科学者たちが毎年「次に最も流行しそうなウイルス株はどれか」を予測して作るものなので、多様性が低ければ、それだけワクチンと実際に流行するウイルスが一致する確率が高まるためです。特に「H3N2」は多様性に富んでいて、新型コロナウイルス感染症のパンデミック以前は、毎年のように遺伝的多様化が進んでいたと考えられています。こうしたことから、専門家は「ワクチン株を選ぶとき、多様性が頭痛の種でした」と打ち明けています。

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